旧日本銀行 広島支店は、1936年に完成しました。爆心地から380mという至近距離で被爆しましたが、ほぼ元の形をとどめている貴重な建物です。ギリシャローマ風様式の建物は、日本銀行本店や東京駅を手がけた辰野金吾の弟子である長野宇平治が設計しました。旧日本銀行 広島支店は、被爆当日には臨時の病室として使われ、被爆から2日後には銀行の営業を再開しています。1992年に移転のため、銀行としての役目を終えましたが、市民の強い要望で、被爆建物として保存されることになりました。2000年には広島市の重要有形文化財に指定され、被爆60周年である2005年からは、常時開館しています。旧支店長室に「旧日本銀行広島支店資料室」が設けられている他、金庫室のある地下1階では、広島の歴史や海外移民に関する展示を見ることができます。また、絵画の展示やコンサートなどのイベントも不定期で開催されています。原爆ドームは徒歩10分ほどの距離にあるので、ぜひセットで訪れてみてください。