馬越峠（まごせとうげ）は、2004年に登録された世界でも珍しい道の世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の熊野古道 伊勢路にあります。”日本一の石畳”ともいわれる峠道には自然石が重なるように美しく敷き詰められ、熊野古道 伊勢路の中でも人気のコースです。スタート地点となる「道の駅 海山」までは最寄りの相賀駅から歩いて30分。そこからゴールの尾鷲駅まで約5km・3時間ですが、道標も分かりやすく置いてあるので山歩き初心者でも比較的歩きやすいコースです。道中には旅の安全祈願のために建てられた「夜泣き地蔵」や、小川にかかる大きな一枚岩の石橋などの史跡も多く、標高325mの頂上には江戸末期の俳人・可涼園桃乙の「夜は花の上に音あり山の水」と刻まれた石碑が建っています。コース後半にある馬越公園の展望台からは尾鷲市内を一望でき、春から初夏にかけては桜やツツジ、秋には萩の花が見ごろを迎え、訪れる人を楽しませてくれます。