吉城園は奈良市内、奈良公園の一角にある日本庭園です。「興福寺古絵図」によると、当園のある場所はかつて興福寺子院の摩尼珠院(まにしゅいん)があったところとされています。明治期に民間の所有となり、大正8年に現在の建物と庭園が造られました。企業の迎賓館施設の時代を経て、昭和の終わりから奈良県が所有し庭園を公開しています。春日山、若草山を背景とする日本庭園は自然の起伏、曲線を巧みに取り入れて作庭されており、池の庭、苔の庭、茶花の庭からなっています。茶室東側は杉苔でおおわれた閑静なつくりで、周囲には紅葉が植えられ、春は新緑、秋は紅葉が彩りを添えています。また茶室は茅葺木造平屋建で、野点も楽しめ茶会のために有料で共用しています。園内にある旧正法院住宅は大正期の近代和風住宅として、離れ茶室とともに奈良県指定有形文化財となっています。吉城園は東大寺や国立博物館からも至近距離にあり、静かに庭を楽しみたい人におすすめのスポットです。
住所
〒630-8213奈良県奈良市登大路町60-1
アクセス
近鉄奈良駅より徒歩約15分
電話番号
0742-22-5911
料金
無料
営業時間
09:00~17:00