今里は大阪市東成区にある今里駅および生野区の近鉄今里駅周辺のエリアの名称で、松下幸之助起業の地やコリアンタウンそしてかつて大阪５大遊郭の一つとさていた今里新地などの観光名所があります。室町時代、当地は新開荘（しんかいのしょう）と呼ばれていた荘園の一部でした。1594年の太閤検地の際に新開荘は廃止され、江戸時代になると東成区の各村は幕府直轄の天領地となりました。明治時代にはのどかな田園地帯が広がり農業が主要産業でした。1885年には淀川大洪水により悲惨な被害を被りましたが、1897年から大洪水に備えた改修工事が着工され、1909年に完成。大正元年からのどかな農村地帯であった当地は住宅地に転換されました。1914年に現近鉄の前身である大軌電車が開通し、人口も、明治時代の1909年には約1万７千人ほどでしたが、1924年には10万人を超えました。昭和初期の大大阪時代になると人口は33万人を超え、日本の代表的な一大商業都市へと発展。しかし、1934年の室戸台風や1945年の大阪空襲で甚大な被害を被り、戦後は闇市が出現。現在は「東成区住宅サービスセンター」や「おとしよりすこやかセンター東部館」などの施設が建設されたことで高齢者が安心して暮らせる町となっています。