新井ビルは、1922年に旧報徳銀行大阪支店として建てられました。その後、現在の新井家がオーナーとなります。新井ビルの設計者は、造幣博物館（旧火力発電所）を設計したことでも知られる河合浩蔵です。銀行として建てられたのですが、幾何学模様のデザインを取り入れるなど、シンプルでいながらその当時のトレンドを意識した作りになっています。新井ビルは、1997年に国の登録有形文化財に選ばれました。2005年からは、人気スイーツ店・五感が「五感北浜本館」として、1～2階に入店しています。かつて銀行の営業部だった1～2階は開放感のある吹き抜けになっていて、2階の回廊に並ぶ個室が喫茶室になっています。通常、用事のない方は3階以上の見学ができないのですが、秋の週末2日間に開催される「生きた建築ミュージアム フェスティバル大阪（イケフェス大阪）」では、内部の見学もできます。北浜周辺は、新井ビルのようにレトロなビルが点在しているので、ぶらぶら散策してみるのも良いですよ。