薩埵峠（さったとうげ）は、東海道一の絶景と謳われた、駿河湾に面する峠です。江戸時代、歌川広重の東海道五十三次「由井」にも描かれた駿河湾と富士の風景は今なお美しく、写真撮影の名所として多くの人が訪れます。由比（由井）宿と興津宿の間、現在の静岡県清水区に位置する薩埵峠。東海道の難所であった峠から崖下を覗くと、東名高速道路、東海道本線、国道一号線が交差し、交通の要所であることを実感させてくれます。車で訪れる場合は、さった峠展望台駐車場へ。ただし、駐車場までは民家の間の狭い道を抜ける必要があるので安全運転で。駐車場は普通車が8台程度駐車可能です。駐車場奥から数分の展望台に立つと、浮世絵さながらの富士山が迎えてくれます。JR「由比駅」から旧東海道を南へ歩けば約50分で峠の展望台に到着。JR「興津駅」から薩埵峠を越え隣のJR「由比駅」へ至るハイキングコースは、約2時間半。東海道の面影残る街並みを、江戸の人々へ想いを馳せながらのんびり歩いてみるのも楽しそうです。